top of page

『零 濡鴉ノ巫女』が怖い!


 人気ホラーゲームである零シリーズを今回初めてプレイしてみました。


 令和怪奇画報の妖怪編Ⅱはこれまでの楽しい画風からダークな色調にしようと決めているのでその参考にするため、バイオハザードシリーズを始めとする人気ホラーゲームをプレイし直している流れで、和風ホラーこそ妖怪編に生かせるのではないかと思いついた次第。


 もともと零シリーズには興味はあったものの、夜の廃屋や廃村を探索し、せまりくる幽霊を写真にとって撃退するというシステムが僕には怖すぎて敬遠していました。

それでも1作目と2作目は攻略本やファンブックは持っていましたので物語などの内容は知っています。ゲームそのものは未プレイながら制作スタッフには感心と敬意を持っていたという変則的なファンでした。

 いろいろなホラーゲームをまとめてプレイしている今なら恐怖への耐性もついているだろうという判断での挑戦でしたが、結果としてこんなに恐ろしい思いをしたゲームはバイオハザード7のVR版以来でした。しかしながら恐怖の要素を感動的な結末に導く物語はさすがでした。




 怪奇設定も人柱やムサカリ絵馬など民俗学的要素が盛りだくさんで、かつてはバイクで各地の神社など巡っていた頃を思い出させ、楽しめました。ムサカリ絵馬はバイクの一人旅ではなく、オカルト研究家の吉田悠軌さんや造形家の相蘇敬介さんと観に行った事があります。たしか山形県か宮城県だったと記憶してます。

 そのように怖いけど割と好きなもので構成されているゲームなので、これまでプレイしなかった事を少し後悔しています。そして、何よりこのシリーズは女の子が重要な要素としてあり、追加コスチュームで着せ替えてプレイできるのも楽しいです。水着やセーラー服もあり、キャラクターのデザインバランスも僕の描く絵と同じような2.5次元を狙っており、令和怪奇画報との共通点を見出せます。





 令和怪奇画報は葵ちゃんと緑ちゃんという二人の女の子に相当助けられてきましたが、零シリーズを意識したり参考にした事は無く、怪奇と軽く煽情的な女の子という構成は僕以外にも零シリーズ制作者さんたちも到達した黄金律なのだろうと心強い気持ちになれました。

 

 個人的な好みで言わせて戴けば、何やらプリキュアみたいなヒラヒラしたものや追加のゴスロリ衣装などより、零シリーズの時代設定である80年代らしく(今回の濡鴉に限り2000年代が舞台らしいのですが)シンプルなセーラー服やビキニの搭載の方が良い気もしました。ゲーム表現やユーザーへの販売戦略的なご都合などもあるのでしょうし、そちらは令和怪奇画報でやらせていただけばいいのでしょうが。


 人類滅亡編からさらに鮮やかな色調で挑んだ未確認生物編ですが、意図したのは怖さより楽しい気持ちで見ていただけるような怪奇画でした。それは妖怪編Ⅰや都市伝説編においても意識し続けた姿勢です。

 昨年、ホラー映画のポスターやパンフレット用イラストを配給会社のご依頼で描かせていただいた際、怪奇を絵にする基本に立ち返るきっかけになったように思います。よくある暗い色彩で描かれた怪奇画にあえてすり寄っていこうと思っているのですが、どんなものになるか今のところわかりません。それでも今回プレイした『零 濡鴉ノ巫女』には感銘を受けましたので何かしらの形で今後描く絵に反映できたらと思います。

 

 令和怪奇画報は一冊ごとに色調を変えてきましたが、皆さんが気づかない程度の緩やかなものでした。次回、大きく変わるかこれまで通り大して印象は変わらないのか、そのあたり見守っていただけたらと思います。

 それではまた。



 


 





閲覧数:14回0件のコメント

最新記事

すべて表示

なぜだ!令和怪奇画報の『画報』とは!怪奇児童書とは!

令和怪奇画報という、書籍名及び全体的な活動を表す名称を考えた時、いくつかの選択肢がありましたがやはり『画報』という言葉が的確だと思いました。 画報という言葉は中国由来で、古くは清朝末期の新聞『点石斎画報』があります。 この新聞は見開き2ページに印刷された絵に文章を加えた、中国のニュースや海外での情報などを伝えるものでした。写真資料などない時代のものですので、絵師たちは想像を広げて情報のビジュアル化

bottom of page