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執筆者の写真北原 功士

人形と怪奇


 リビングデッドドールズのグレイディツインズ。

キューブリックの「シャイニング」に出てくるキャラクターですが、ヴァラクとヨローナと並べないと、一見、ホラー映画のキャラクターには見えないかわいらしさです。

僕は元来、人形というものが好きで、子供の頃にはさすがに手を出さなかった、バービーなどの女の子用の人形も10代後半には買っていたと思います。

 ミニカーやラジコンなどの自動車のオモチャにはあまり興味がなく、とにかくキャラクター物のオモチャばかり買ってもらっていたのは、意思を感じさせるものだったから。

学校の友達とは違う、別世界に住むものを身近に置きたかったのでしょう。

 そもそも、人型のものは古来、呪物や葬送儀礼に用いられたりと、何やら奇怪な側面も持っていますが、子供にとっての人形は生きていない事を認識しつつも、感情移入してしまう存在です。それゆえ、怪談やホラー映画の題材にもなりやすく、怪奇世界の一端を担う事になります。

部屋に飾っていても、そこにあるではなく、そこにいるという感覚で捉えてしまう不思議なもの。

 リビングデッドドールズのような怪奇人形やホラー系のフィギュアに限らず、人形そのものが怪奇的であるといえるでしょう。

何歳になっても、人形集めはやめられそうにありません。


 


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