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執筆者の写真北原 功士

エッチな怪奇画

ツイッターでの僕の絵に対する皆さんの反応は大いに参考になります。

伝承や事件などから材をとる怪奇画の場合、怖い物となりがちですし、それこそが真骨頂であるとも思います。文章でしか表されていなかったものがビジュアル化され、視覚的に恐怖したり楽しめるのが怪奇画報の利点ですので、そこを追求し続ければ良いのですが、幼い頃からアニメや特撮など視覚的により新しい表現を吸収してきた世代の僕なのですから、かつての挿絵画家たちが表現した怪奇画とは違う面白さをかたちにしていかなければ、今の時代に怪奇画報を作る意味はありません。

そこで、楽しい感じの怪奇画として『河童』の絵をツイッターに上げて皆さんの反応を見させていただきました。案の定好評で、それまでにツイートした絵の数倍のリツイートやいいねをいただきフォロワーも増え、僕の活動の窓口にもなってくれた印象があります。

さらに昨日ツイート致しました『鎌鼬』は、少しエッチで楽しげな怪奇画は汎用性が高いという認識の下、より確信犯的な描写で取り組み作画したものでやはり好評をいただきました。僕自身、とても面白いものが出来たと自負もしております。

 現代はインターネットで個人が自分とユーザーの皆さんと作品を共有できる、良い時代です。商業誌の場合起こり得る、センスも知識も無い編集者の意見に邪魔される事なく、思った通りの創作を世に出せます。

 仮に、商業的な妖怪図鑑から僕に怪奇画の依頼が来たとして、これらのエッチな妖怪画を提案したら、どうでしょう。

 無論、面白いと判断し掲載してくれる編集者もいるでしょう。しかしながら、僕の経験では、多くの編集者は前例の無いものに拒否反応を示します。自分で面白い物の判断ができないから、すでに売れた物を画一的に模倣するしかないのです。自費出版を目的とした怪奇画だからこそ生まれ得たものと言ってよいでしょう。

 時に創作の障害ともなる、一人の編集者の意見より、ツイッターでの皆さんの反応の方が参考になるのは当然です。そこは、常々本当に感謝しており、この活動を続けるには出した本を一冊でも多く買っていただくしかないので、まずはより多くの皆さんに、僕がやっている事を知ってもらわなければなりません。 

 今後も令和怪奇画報の窓口役として、二人の女学生、葵と緑には少しエッチで大変な目に合ってもらう事になりそうです。

 そして、数字上は地味ですが、ジワジワと評価を得ている人喰い熊のイラストなども怪奇画報の大切な要素として取り組んでいきたいと思います。

今回は出版編集者の多くを無能扱いするような事を書きましたが、僕がお世話になった映画秘宝の編集者のように、面白いものを追求し冒険も辞さない編集者もたくさんいます。そして、そんな方との仕事をしたいとも思っているのです。

 今は自分の信じる面白さを自由に怪奇に乗せ、インターネットにより大勢の皆さんのご意見を参考にするという、かつての怪奇児童書にもできなかった方法で本を作る楽しい作業に邁進しておりますが。

 いずれにしろ、ちょっとエッチな怪奇画が暗くジメジメとした恐ろしい絵とのコントラストで本をより楽しいものにしてくれると思います。何より、僕がこういう怪奇画も面白いのではと思い描いたものが、多くの方々に楽しんでいただけた事がとても嬉しい事でした。

 今後もエッチな精神を忘れずやっていくので、僕を見捨てる事なく応援してくれたら、女学生の露出度もより増えるというものです。

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